Madenokoujiのブログ

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高齢者の生活にペットが及ぼす影響🐶🐱

 

60歳以上のペットの飼い主

犬や猫などの伴侶としてのペットと暮らす事は、身体面やメンタルヘルスの面で多くのメリットがあるという調査結果は数多く報告されている。中でも高齢の方については、孤独感を癒したり地域社会との接触を増やしたりというメリットは重要なものである。一方で、高齢の方が健康上の問題で動物の世話ができなくなったり、施設に入居するために動物を手放さなくてはならないという事例も数多くある。高齢者と伴侶としてのペットに関する研究は長年継続されており、この度は60歳以上の飼い主14名の方への分析が行われた😐

 

ペットがくれる物、ペットでは満たせない物

14名のうち12名が一人暮らしであった。14名のうち7名が猫、6名が犬、1名が犬と猫とウサギを飼っていた。過去の高齢者とペットの研究では、対象となる事がなかった社会と経済的に困難な立場に置かれている参加者の声が聞かれた。

参加者のうち2名は「猫たちは孤独な私に大きな癒しを与えてくれる。しかし猫たちでは満たせない孤独もある。」「昼間は愛犬と公園に行き他の人々との交流もある。でも帰る時に、他の人達と違って家に帰っても家族がいないと思うと辛くなる。」と、猫や犬のおかげで孤独から救われているけれど十分ではないと話した。

また別の2名の参加者は、様々な事情で賃貸住宅を引っ越さなくてはいけなくなった時に、飼っている犬や猫のために新しい住居が見つからず困難な状況に陥った事を明かした。

高齢にさしかかると身体面での不安や病気を抱える人も多くなる。治療費など経済的な不安も重なる中で、犬や猫の世話をする事が最大の心の拠り所になり、困難を乗り越える支えになったと語った人も複数いた。最も現実的な問題として、ペットの世話にかかる費用のために、自分自身の生活の質を低下させていると語る参加者も複数いた。

人生の後半において動物と暮らす事のポジティブな面と、ネガティブな面の両方が伺えた。参加者全員が、伴侶としてのペットが孤独を和らげ、他者をケアするという機会を持つ事ができ、深い感情的な繋がりをもたらすというポジティブな面を認めた。しかし、個々の事情や状況によっては、ポジティブを上回る負担がある事も事実であった🤨

 

高齢者とペットの問題は、社会全体の問題

上記のような事情を踏まえて、「だから高齢者は動物を飼うべきではない」というのは簡単な事だが、社会正義の観点から言えばそれは不当でもある。社会正義という言葉や概念は18世紀のヨーロッパで生まれたもので、社会の構成員である人々が平等に扱われ、社会全体の福祉の保証と秩序の維持を実現する事とされた。

「高齢者はペットを飼うべきではない」というのは、動物福祉からのみの観点です。高齢者向けのペット可住宅の不足は、動物福祉が全く欠けた観点だ。このように高齢者とその伴侶としてのペットをバラバラに扱うのではなく、動物福祉と人間の社会サービス機関を結びつける努力が必要である。

動物福祉と人間の社会サービス機関を結びつけるためには、公的私的両方の住宅提供者、獣医師、医療提供者、フードバンクや動物保護などのチャリティ団体、地域の条例担当者などが、垣根を超えて協力し合える環境を作る事が理想である。

高齢者は動物と暮らす事で得られるメリットがあり、行き場のない動物にとっては保護者が得られるメリットがある。これらは当事者以外にも地域社会にとって間接的なメリットであり、そのための垣根を超えた支援策は政策レベルで検討する価値のある事だ🙂

 

まとめ

高齢の方にとって、伴侶としてのペットは心身両面の大きな支えであると同時に、費用面からの生活の質の低下や住宅問題への直面など、切実なリスクも伴う事があると分かった。実際にこれらの問題に対処するには、自治体など政策レベルでの支援がなくては不可能である。このような問題を明らかにし社会全体に訴えるために、今回のような調査研究が行われているのは心強い事である😊

 

私見

1年間にペットにかかる費用は、犬は約36万円、猫は約16万円とのデータがある。更に、犬の散歩のように費用には含まれない所謂お世話もあり、高齢者には難しい課題が存在する事も事実だ。

伴侶としてのペットとは別の取組みだが、下記のような柴犬に癒される「特別養護老人ホーム」の例もある。高齢者を癒すとの見地からは、一つの代替案とも考えられる。

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一方で、ペットを好まない人がいる事も事実だ。そのような場合には例えば、ペットカフェなどの利用も一案になると思われる。高齢者を癒してくれる手段になり得るかもしれない。今後増加が予想される高齢者と癒してくれるペットとの係わりについて、断念しなくても良い方法がこれから増すのではないだろうか🤔