この時期、出勤するだけで汗だくになってしまう人もいると思う。
街の人に話を聞くと、「通勤に30~40分かかるので、その中で汗けっこうかいちゃう。
オフィスで乾かす」「蒸し暑くて汗が噴き出るような暑さで、水分補給をしっかりして」といった声が聞かれた。
この先の最高気温も、30℃越えが予想される🥵
■いいことずくめ❓
熱中症を防ぐための飲み物として、水やお茶の他にスポーツドリンクや経口補水液をあげる人は多いと思う。
農林水産省によると、「スポーツドリンク」は砂糖などの糖類とナトリウム、マグネシウムなどのミネラルが含まれる清涼飲料水だ。汗をかいて失われた水分と塩分を同時に補給できるだけでなく、糖分もあるので運動や作業をする際に服用する事が適している。
一方、「経口補水液」は水にナトリウムなどのミネラルとブドウ糖を一定の割合で配合した飲料だ。体液とほぼ同じ浸透圧のため吸収率が高く、吸収速度も速いため「飲む点滴」とも呼ばれる。
どちらも一見体に良い事ずくめに見えるが、実は注意も必要。それが「がぶ飲みNG」だ。
スポーツドリンクには、500mlのペットボトル1本に30g以上、角砂糖約10個分もの糖分が含まれているものもある。必要な適量以上にがぶがぶ飲み続けると、糖の過剰摂取による肥満や虫歯につながる危険性がある。「飲むな」という事ではなく、必要な状況で適量を飲む事がポイントだ。
一方、経口補水液はスポーツドリンクに比べて糖分は少ないものの、塩分が多いのだ。そのため、一気に大量に飲むとナトリウムの過剰摂取になり、健康を害する恐れもある。中でも腎臓や心臓などの疾患がある方は注意が必要だ🤨
■「ゆっくりちびちび」が飲み方のポイント
それ以外の人はどのような飲み方に、気を付けたら良いだろうか❓
まず抑えておきたいのは、「経口補水液はあくまでも脱水状態を改善させるもの」だという事だ。つまり、普段の水分補給の感覚で、体に早く吸収するからといって経口補水液を選ぶのは間違いだ。経口補水液のメーカーのラベルの注意書きを見ると「水やお茶とは違います」「脱水症の時にお飲みください」と記載されている。
経口補水液とは、例えば胃腸炎なども含めて、医師から「脱水状態です」と診断された時に勧められるものだ。炎天下で仕事や運動をして大量に汗をかいた後は脱水状態といえるので、飲むのは適切な対応との事だ。
そして、飲み方はゆっくりちびちび飲む。量はのどの渇きがなくなる程度をイメージして欲しいという事だ。特に子どもなどは体重に対しての目安の量があるので、保護者がラベルの注意書きを確認する。
デスクワークなど、普段の生活では麦茶や水を少しずつ飲む、これで十分な水分補給になるとの事だ😐
■放置のモバイルバッテリー・暑さで「発火」
暑い日に気を付けたい事は他にもある。
モバイルバッテリーの「放置NG❌炎天下で発火」だ。
NITE(=製品評価技術基盤機構)が、スマートフォンなどの充電に使うモバイルバッテリーを炎天下の車内に置くとどうなるか実験した映像を公開した。モバイルバッテリーは、時間の経過とともに徐々に変形し始め、その後白い煙が出て、やがて爆発してしまった。モバイルバッテリーは炎に包まれた。
NITEによると、モバイルバッテリーやスマートフォンなどのリチウムイオン電池を使用している製品は、熱の影響で異常な反応が起きて破裂したり、発火したりする恐れがあるとの事だ。
実際に事故も起きている。去年10月、兵庫県で駐車場にとめていた車の車内にモバイルバッテリーを置いていたところ、発火して座席シートが焼けたという事故が発生した。この事故当時、気温は30℃あったとの事だ。
リチウムイオン電池は、ノートパソコンやタブレットにも使われている。こうした機器を炎天下の車内など、高い温度になる場所に放置してはいけない。これから夏休みの旅行など、持ち運ぶ機会が増える時期なので注意が必要だ。
体が暑さに慣れておらず、変化についていく事ができない。自分の体調とともに、これまでは大丈夫だったと思わず、暑いからこその危ない変化に注意する事が大切だ❗