「塩分が多く含まれる食べ物を一度に多く食べてしまった」「ラーメンのスープを飲み干した」「食べ物にしょうゆをたくさん付けた」など、塩分を過剰に摂取してしまう事がある。塩分を多く摂取すると喉が渇くだけでなく、病気のリスクも指摘される❗
■カリウムが含まれる食べ物を摂取する
1日の適切な食塩の摂取量は❓
「日本高血圧学会は、1日6グラム未満の摂取を推奨している」
塩分を過剰に摂取した場合のリスクは❓
「高血圧症のリスクが高まる。高血圧症が原因で全身の血管がダメージを受け、心臓や腎臓、脳などに様々な合併症を引き起こすので注意が必要。そもそも、腎臓でつくられた原尿は糸球体でろ過された後、99％が体内に再吸収され、残りの1％が老廃物や水分とともに尿として排出される。食塩を多く摂取すると、食塩に含まれるナトリウムが体内に再吸収される。ところで、高血圧症には、塩分の影響を受けやすい『食塩感受性高血圧』と、塩分の影響を受けにくい『食塩非感受性高血圧』がある。『食塩感受性高血圧』は、塩分に含まれるナトリウムの再吸収、『食塩非感受性高血圧』は、血管の収縮が要因だと言われる。いずれの高血圧症の患者も、血圧が正常な人よりも食塩に対する感受性が高く、減塩に取り組む事で特定の降圧薬の効果が増強さる。そのため、治療では減塩に取り組む必要がある」
塩分を過剰に摂取してしまった場合、どのようなにすべき❓
「塩分を取り過ぎた場合は、カリウムを含む野菜や果物の摂取がお勧め。カリウムには、食塩に含まれるナトリウムを体外に排出させる働きがあり、取り過ぎた塩分を調節するのに役立つ。ホウレンソウやアボカド、バナナ、干しブドウなどを推奨。また、食事の際にできるだけ塩分の摂取量を減らすように努める事が重要」
塩分を過剰に摂取してしまった時、やってはいけない事は❓
「医師の指示を受けているはずだが、腎不全や心不全の人は水分が体内にたまってしまうため、水を大量に飲む事は不可。ただし、脱水が原因で高ナトリウム血症になる事があるので、腎不全や心不全などの持病により水分の摂取量が制限されている人以外は、水を積極的に飲んだ方が良い」
