■足音
散歩中、向こうから歩いてくる帰宅途中の家族を発見し、猛ダッシュで駆け寄る事がある。飼い主には、家族の顔を判別する事が難しいほどの距離であるのに。周りには他のたくさんの人が歩いる。無数の足音が鳴り響く中でも、向こうから歩いてくる家族の足音を聞き分ける事ができる。靴の音を覚えているのではないかと思われるかもしれないが、違う靴を履いていても犬は足音を聞き分ける事がでる。飼い主や家族なのか、他人なのかも判断している。人が音を感じるシステムと犬が音を感じるシステムはほとんど同じであるとされている。しかし、犬は耳で拾う事ができる音の高さの範囲がとんでもなく広いと思う。
■臭い
・体臭(汗や皮脂)
・香水
・化粧品
・洗濯洗剤
・柔軟剤
・ボディークリーム
・整髪剤
・たばこ
汗や皮脂を嗅ぎ分ける事で判断しているのではないかという事が最も有力な説だが、飼い主が身に付けている臭いからも判断する事ができるようだ。作業服を着てお仕事する飼い主の場合、その作業服に染みついたオイルや塗料などの臭いからも判断する事ができるのか❓飼い主の体臭は犬にとって重要な役割を果たす事がある。飼い主の臭いが付いた物を与えると安心するとよく聞く。
■声
私たち人間も声の違いで人を判断する事ができますが、耳で拾う事ができる音の高さの範囲が広いのであろう犬にとって、声には飼い主を判断するための情報がぎっしり詰め込まれているのだろうか❓試しにわざと声を変えて愛犬を呼んでみても、いつもと同じようにやって来るはず。「どうしてそんな声を出すの❓」と、不思議そうにする犬もいるかも。愛犬を離れて暮らす家族に預けた時、ご飯も食べないし、お水も飲まないし、トイレもしない…と。困った家族から連絡をもらった時、愛犬とリモート通話をした事がありました。「ちゃんとご飯食べなさいね」と愛犬に話した後は、ご飯も食べてお水も飲み、ちゃんとトイレもできたそうだ。愛犬が不安そうにしている時は、飼い主の声を聞かせてあげるのがよいのだと思う。
■姿
顔を見て判断する犬の場合、メガネやサングラスをかけた時、判断が難しくなる場合があるようだ。服装を見て判断する犬の場合、普段は着る事のない色やデザインを身に付けた時、判断が難しくなる場合があるようだ。足元だけを見て判断する犬もおり、普段はパンツスタイルの飼い主が急にスカートを履いた時、判断する事が難しくなる場合があるようだ。犬が優れた聴覚と嗅覚を持つ事は皆さんもご存じと思うが、あまり視覚には優れていない事もご存じか❓近視である事から遠すぎても見えず、遠視でもある事から近すぎても見えないようだ。視力は0.3程度なのだ。
■まとめ
愛犬が飼い主を判断する情報源を4つ解説した。
・足音
・ニオイ
・声
・姿
ドッグランで飼い主を見失って迷子になる犬が話題になるが、声をかけずにいると、臭いを頼りに飼い主を探している事がよく分かる。声をかけると猛ダッシュで駆け寄る姿を見ると、やはり声が一番届きやすいのだとの事も分かりる。聴覚・嗅覚・視覚の順番で犬は飼い主を判断しているのではないだろうか❓